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✿ i piccoli campi ✿

プレーンな生活。小さな幸せ。

Bathory(バートリ)

Bathory (2008) - Juraj Jakubisko | Synopsis, Characteristics, Moods, Themes and Related | AllMovie


監督
ユライ・ヤクビスコ
脚本
ジョン・ポール・チャップル
ユライ・ヤクビスコ
出演
アンナ・フリエル
カレル・ローデン
ヴィンセント・リーガン
ハンス・マシソン
フランコ・ネロ 他
2008年 英語 140分


1500年代後半に実在した、ハンガリー王国の貴族、史上名高い連続殺人者とされ、吸血鬼伝説のモデルともなり、「血の伯爵夫人」という異名を持つバートリ・エルジェーベトの映画です。
私がバートリ・エルジェーベトの名前(当時はドイツ語読みのエリザベート・バートリでしたが)を知ったのは、高校生の時でした。
当時、演劇部に音楽制作のため入部していたのですが、先輩達が制作したオリジナルの演劇作品の中で、台詞の一つ彼女の名前が登場しました。
「一体誰のことなんだろう?」と思って調べてみて、まぁビックリ!
何とも中世ヨーロッパな感じの、パンチのきいた方でした。

 

バートリ家は16~17世紀当時トランシルヴァニア公国の中で最も有力な家門。エルジェーベトは、ポーランド王位に就いてバートリ家の権勢を最大限に高めたバートリ・イシュトヴァーン9世の姪に当たり、さらには当時のトランシルヴァニア公やハンガリー王国の宰相の従姉妹でもあります。
有力者を輩出する一方、近親者には悪魔崇拝者、色情狂等と噂された者も。
エルジェーベト本人も幼いときから感情の起伏が激しく、エキセントリックな性格を有していたといいます。
1575年、エルジェーベトはハンガリー貴族ナーダシュディ・フェレンツ2世と結婚します。
エルジェーベトの方が高い身分にあったため、結婚後も彼女はバートリ姓を名乗りました。
フェレンツは英雄として知られていたが、同時にその残虐さでも有名でした。
1604年に夫が亡くなると、夫から贈与されて彼女自身の所有となっていたチェイテ城 に居を移します。
そしてそこで、彼女の残虐行為が始まっていきます。

 

この映画で、私が少し期待していたのは、その「残虐行為」をどう描写しているのか、でした。
ですがそれ以前の段階で、生々しいというか痛々しい描写もあったり・・・。
エルジェーベト本人による残虐行為自体は、ほとんど印象に残らない感じで、ちょっと拍子抜け…。
言い伝えによりますと、残虐行為は当初、チェイテ城に使えていた召使いたちにたいして行われていたそうですが、その後領内の農家の娘達や、下級貴族の娘達にまで対象が広がっていったようです。
内部に無数の針が取り付けてある拷問器具に娘達を入れ、それを天井から吊るし、動くたびに体中に針が刺さり、悲鳴をあげる少女たちと滴り落ちる血を見て恍惚としたり、拷問器具で彼女たちの指などを切断して笑ったり、変態性欲者だったようです、はい。
そういう悍ましい行為自体は、映画の中ではあまり描写されていなくて、どちらかというと彼女の内面に潜む悪の部分と、エキセントリックな彼女が少なからず保っていた理性との間で起こる葛藤を、少しファンタジー要素を混じえて映画にした、という感じでしょうか。
映画を観始めて、最初「…おいおい」と思ったのが、エルジェーベトの髪型。
でかい。
肩幅よりでかい。
自毛かしら?と思ったら、カツラでした(汗)。
その大きな大きなカツラ、最初はものすごく違和感があったんだけど、カツラを取れば取ったで、途端に現代にタイムスリップしたみたいに感じるし、結局あの異様なカツラ、あれはあれで雰囲気がでて良かったかも(笑)。
衣装や村などの雰囲気も、本当にまんま中世な感じで。
言語は、できればハンガリー語とかのが良かったなぁ、なんて思ってみたり
エルジェーベト役のアンナ・フリエルはイギリス出身の女優ですが、この映画ではかなり訛りをつけた英語を話していました。
他の俳優さんたちも、イギリス以外の国々出身だったりして、それぞれに訛りのある英語。
あと、アンナ・フリエルさんがね…途中から中谷美紀さんに見えてくるんです…。
ほんとに、「あれ?中谷美紀さん?え?」ってビックリするくらい、本当に瓜二つな感じで。
そしてそれに気づいたあたりから、俄然この映画への興味がアップ(笑)。
東欧の謎めいた感じが(もしかしたら私だけかな、そう感じてるの)、良い感じで出ていた映画でした。