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✿ i piccoli campi ✿

プレーンな生活。小さな幸せ。

怖い絵

著者
中野京子
2007年 日本語 246ページ

 

Amazon.co.jp: 怖い絵: 中野 京子: 本

 

個人的に大好きな著者の中野京子さん。

この本のタイトルに、興味をすごく掻き立てられて読みました。

名画20点の、その中に蠢く心理や秘密…。絵そのものよりも、さらに奥の方に潜むものを、じっくり分析します。

美術に造詣の深い方たちにとっては、何ら怖くもなんともない、普通の事が書かれている本という感じらしいのですが、私は好きです。

一気に読んでしまいました。

私は、個人的には、パッと絵を見た時に恐怖を感じたのが、ベーコン作の「ベラスケス(教皇インノケンティウス10世像)による習作」

この絵は、何というか、他の絵に潜んでいる恐怖とはまた違う種類の恐怖というか…ものすごく不安な気持ち、不安定な気持ちにさせられるような怖さがあるように感じました。

絵って不思議で、すごいものだなぁと、改めて思います。

人間が平面に描いたものなのに、実際の世界よりも深いものを、その平面の中に閉じ込めることができちゃうなんて、画家ってすごい。

自分の精神を削って削って、その自分の精神を絵画に閉じ込めていってしまうのかなぁ、とも思いました。

そういうところが、一番怖い部分なのかなぁとも感じました。